台湾の離島・七美に行ってみた

海の見える民宿で、考え事に耽りたい。そんな思いから、離島に行ってみることにした。

綠島、蘭嶼島、小琉球、馬祖列島(北竿、南竿)、あるいは金門などなど、候補となる島を調べていたが、どこもある程度の観光地化が進んでいるようで、少し想像ができてしまう気がした。

前回は澎湖の北の離島である鳥嶼島に日帰りで行ったが、そこは逆に何もなさ過ぎて、不便さを感じてしまった。もう少しだけ町感が欲しい。そこで今回ピンと来たのが、澎湖の七美だった。七美が私を呼んでいる気がした。

七美へは、澎湖・馬公からの船のルートが一般的。そこで今回は、少しマニアックな高雄からのセスナ機に乗るルートで行ってみることにした。さっそく、台湾の離島専用の航空会社、德安航空(DAILY AIR)でチケットを購入。その名の通り、一日一便である。

DAILY AIR / 德安航空
まるでプライベートジェットのようである
轟音で、少し恐怖を感じた
さよなら高雄

七美に到着

40分ほどの低空飛行を経て、七美の空港へ到着。建物の中へ入ることはなく、着いたその場で解散であった。今回お世話になる民宿のご主人が迎えに来て下さった。元々歩いていこうと考えていたが、島の北西の空港から南の港までは1kmほど距離があるため、ありがたかった。

地図でいえばこのあたり
一番下の、逆三角形の島
七美島はこんな形

七美は島の南西の港が中心。港の真向かいにセブンイレブンとファミリーマートがある。バスやタクシー、スーパーはない。

今回の宿泊施設は、セブンイレブンの上
波克夏民宿

コロナの時期のためか、他の宿泊者は一切おらず、貸し切りであった。相変わらず幸運である。オーナーの女性は島外におり、LINEで本当に親切にしていただいた。

用意して頂いた自転車で、時計回りのルートで一周してみることにした。

いたるところに羊
羊だらけ
小羊出沒

島には信号がなく、平坦な田舎道に草原と羊の風景が続く。島ごと貸し切りのような雰囲気で、やはり七美は正解であったと感じた。島一周は10kmに満たない程度で、ゆるやかなアップダウンがあり、自転車で一時間半程度、徒歩の場合でおそらく2~3時間程度である。

お洒落なスタンドを発見

一周して元の港に戻る頃合いの所で、突如お洒落な白い建物が目に付き、気になって止まってしまった。

ここで一杯飲んでいくように、との神様からのお告げが聞こえた。

OとOが重なった魚のロゴ
ビールとチキンナゲットで休憩することに
芝生が気持ち良い

高雄出身の許(Xu)さんが台北出身の奥さんと営んでおられるこのお店で、ダイビングやシュノーケリングなどを含めて、おすすめのレストランなど、島に関する色々なことを教えていただくことができた。港の近くのインフォメーションセンターよりも、こちらの方が深い情報が聞けるであろう。島の実質的な人口は300人ほどで、ほぼ全員知り合いとのこと。コミュニケーション的な面においては、ある意味でここが島の中心といえるかもしれない。

本当に色々とよくしていただいた。島内に宿泊施設を建設中であり、次回七美に来ることがあれば泊まりたい。

お土産(香草螺肉醬)。謝謝!

地元のお料理

おすすめの食事処を紹介していただいた。

  • Provence
  • 金子手作

港の近くに隣り合う二軒の食堂。前者は比較的リーズナブル、後者は予約制のコース料理で、こだわりの海鮮料理が日替わりでいただける。一品一品丁寧に説明してくださった。

優しい味わい
地元の食材を使用した創作料理の数々

ウェイトレスのお姉さんが、厨房のシェフと話しながら、ひたすら何かを書いている。予約か何かのメモだろうか。私はメインディッシュを食べ終わった頃合いで、デザートが来るのかな、という状態で待っている時間が続いた。

一体何を書いているのだろうか。

なんと私のために書いてくれていた

なんと私のために本日のメニュー表を書いてくれていた。なんと優しい!そんなこんなでお腹を満たし、満足でお店を後にした。

その他観光スポットなど

観光地としての有名な見どころは、雙心石滬(ダブルハート)だが、これは特に興味を持てず、スルーした。

(写真:Wikimedia Commons)
(写真提供:MOON)

写真中央右が、小台灣(小台湾)と呼ばれる岩場。貴重な空撮映像。

総括

近隣各国の観光客がいないためかもしれないが、とても静かに過ごすことができた。もし興味があれば民間の船で近くの島にも足を運べるので、是非調べてみてほしい。